横浜国大附属横浜小学校 同窓会

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恩師の近況 第1回「益子照正先生」

附属横浜小学校OB・OG職員の近況報告 Vol.1

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益子照正先生(現職 横浜市立旭小学校 校長)

2004年度~2009年度在任

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 コロナ禍の状況において、2年続けて「ホームカミングデー(HCD)」が開催できないとのこと、とても残念に思っております。同窓会の中臣会長は、私が附属横浜小学校に着任した際の5年生(96期 Ambitious!)の保護者でもあり、当時からたいへんよくしていただきましたご縁で、誠に僭越ではありますが、この近況報告の一番手を務めさせていただきます。 附属横浜小学校同窓会の皆様、日頃よりたいへんお世話になっております。

 附属小から横浜市に戻り、間門小学校、日枝小学校(副校長)、神奈川小学校(副校長→校長)を経て、今年度より鶴見区の旭小学校で校長を務めております。公立小学校の経営にあたる中で、常に意識しているのが附属小学校で学んだ「資質・能力」を身に付ける教育です。

 附属小では私が着任する以前より「育てたい力」として「3つの力(自己決定力、自己責任力、かかわりあう力)」を示して教育活動に取り組んできました。昨年より完全実施となった小学校学習指導要領に「資質・能力」がクローズアップされたことで、20年前に提唱していた附属小の考え方がようやく認知されたということです。その教育に一時期でも携われたことが教員人生最大の幸福です。

 先週、旭小学校の6年生と群馬県片品村に2泊3日で体験学習(兼修学旅行)に行ってきました。子どもは生き生きと活動するのですが、もっと子どもに任せてもよいのではないかと葛藤してしまいます。それは、附属小の「山荘学習」と比較してしまう自分がいるからです。まだあどけない3年生時に2泊3日でスタートさせ、5年生以降は3泊4日の「4年がかりの共同生活」で身に付けてきたのが、今まさに注目されている「非認知能力」なのでしょう。日本の教育を20年以上先行実践してきた附属小の取組を、今になって改めて「秀逸」と思う理由がそこにあります。その山荘学習も、若梅寮の老朽化によって形を変えたと耳にしました。ただ願うのは、子どもが資質・能力を獲得するための貴重な学習機会としての姿であってほしいということです。

 先月、97期「HORIZON」でともに過ごした教え子の結婚式に招かれ、顔を合わせる機会に恵まれました。彼を含め同席した附属小、附属中で同級だった彼の友人と話していると、向上心や発想の豊かさがビンビンと伝わってくるのです。若くして豊かな「非認知能力」を身に付け、将来の日本を任せられる青年になっていました。

附属小の最大の魅力は、こういった人材を世に輩出し続けていることではないでしょうか。

附属横浜小学校および同窓会の末長いご発展を祈念しております。 

                            2021年11月18日執筆

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教え子の結婚式にて